飲食店の内装工事のスケジュールや費用に関するまとめ

飲食店の内装工事とは?

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飲食店における内装工事は、文字通り内装を仕上げる工事を指しますが、具体的には設備と装飾を含めた全般を指します。例えば電気やガスと水道が不可欠なので、照明器具の配線やガスの配管、下水に関するシンクやグリストラップの設置が必要となります。

また調理をする以上は換気が必要ですから、厨房のフードと店内やトイレの換気扇の工事も要します。当然ですが厨房機器もそうですし、店内の雰囲気や印象を左右するインテリアも含まれます。文字通りの内装工事は天井を仕上げたり、床材や壁紙を貼って形にします。入口部分も業者の仕事ですから、飲食店の工事においてはここも任せることになるでしょう。更に何処まで任せるかはケースバイケースですが、照明器具の設置をお願いしたり、ケース類やテーブルなどの家具を設置してもらうことも多いです。

このように、飲食店には必要なものが多くて工事の範囲も広いですから、必然的に大掛かりな工事となります。工事の範囲が部分的なものに留まるなら、電気は電気でガスはガスと専門の業者に任せることもあるでしょうが、大抵は店舗まるごとを専門業者に相談したり依頼する形です。その方があれこれと悩まずに済みますし、総合的に工事に関する打ち合わせをしたり、施工を任せることができます。

業務用の電化製品のように、設置が難しくて配線も考えなくてはいけない場合にこそ、こういう何でも相談できて総合的に任せられる専門業者が心強い存在に感じられるはずです。

飲食店の内装工事の費用はいくらかかる?

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飲食店の内装工事というと、工事が大掛かりになることから必然的に費用も高くなるイメージです。費用はいわゆるスケルトンか居抜きで大きく違ってきますが、スケルトンだと1坪あたり40万円前後が目安となります。これは坪数にもよりますし、施工する設備や内装によって上下しますから、目安はあくまでも目安です。

飲食店の場合は、大きくて高額な業務用の設備を設置しなくてはいけないので、一般的な目安よりも費用が高めです。坪当たりでいえば50万円前後が目安で、通常よりも10万円アップと考えるのが無難でしょう。

しかし、内装工事の単価は坪数と無関係ではなく、坪数が増えて工事の範囲が広くなるほど単価が下がる傾向です。つまり大きな飲食店ほど坪当たりの工事が安く済ませられますし、徐々に1坪あたり40万円前後に近づいていくことになります。

言うまでもありませんが、設備を流用できる居抜きはもっと安く済みますし、大幅に単価が下がることも珍しくないです。逆に費用が上がるとしたら、設備の設置が難しい立地環境で、配線や配管、換気扇のダクトなどを伸ばさなくてはいけない場合です。工事の範囲が広がる上に使用する資材も増えますから、費用が膨らんでしまうのは当然です。

ただ、目安と比べてどれほど金額がアップするかはケースバイケースなので、一概にいくらくらい高くなると断言することはできないです。通常プラスアルファの設備の設置だけでもプラス50万円、100万円ということはザラにありますから、これくらいの費用増加は覚悟する必要がありそうです。

飲食店の内装工事をするときの注意点

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飲食店の内装工事は、信頼できる業者を選定して依頼すること、そして提案をそのまま鵜呑みにしない注意が必要です。業者の中には少しでも利益を増やそうと、あえて高くつく工事や資材を提案する悪質な業者も存在します。

本来なら安く済ませられる工事が高くなってしまったり、必要のない資材を買わされることにもなり得るので、こういった業者を避けて選ぶことが大事です。内装業者は数が多くて選ぶのが簡単ではありませんが、比較検討すれば良し悪しが見えてきます。

比較検討の最も簡単な方法は見積もりで、同じ条件で複数の業者に見積もりを出してもらうことです。これなら費用の平均や最安、最高が分かりますし、最安の業者が何故安いのか知るきっかけも手に入ります。

ただし、仮見積もりと本見積もりで提示する費用が大きく異なる業者もあるので、本見積もりを出してもらうまでは油断禁物です。後から費用の追加が発生しないともいえないので、厳密にいえば正式に契約するまで注意する必要があります。

もう1つ注意が必要なのは、工事が始まったり工事の後にイメージと違う仕上がりになるケースです。これは話し合いやイメージの共有が不十分で、しっかり希望が伝わっていないときに発生するトラブルです。

やり直しとなると工期が延びますし、費用が当初よりも多くかかってしまうことにもなりますから、契約書にサインをする前に時間をかけてヒアリングすることをおすすめします。工事が始まってからも、全て丸投げして任せっきりにするのではなく、現場に足を運んで工事の様子、進捗具合をチェックすることが肝心です。

飲食店の内装工事のスケジュールについて

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飲食店の内装工事のスケジュールは、打ち合わせをしてレイアウトの作成をしてもらい、見積もりで費用の提示を受ける流れとなります。デザイン会社と施工業者を別に選ぶ場合は、更に内装業者の選定が必要です。デザインと施工を行っている業者なら、ヒアリングで飲食店の方向性を明確にしたり、それに合わせたデザインを提案してくれます。

飲食店はお客さんを獲得して、安定した集客があって初めて成り立ちますから、打ち合わせは重要でお客さんの流れを考えて検討が進められます。利益が出る客席数や提供を行うメニュー、その内容や価格に合う内装も考えなくてはいけませんし、勿論予算内に収まるように検討することになります。

方向性から導入したい設備、床や壁などのコンセプトが決まったら、次はいよいよラフを立体に起こす段階です。CGなどを用いて立体的な映像を作り、視覚的に把握しやすくしてくれるので、イメージの共有がしやすく修正点も伝えやすいです。この段階で話が決まれば後は見積もり次第で、正式に契約をすればようやく着工となります。

工事期間は店舗の規模や工事の内容によりますが、スケジュール通りに順調に進めば完成して引き渡しです。ただ引き渡しの完了で終わりではなく、そこから保健所によるチェックや消防署による検査などがあります。衛生的にも消防的にも問題がないことを確認してもらう必要があるので、オープンまではもう少しかかります。

これもスケルトンか居抜きで違ってきますが、中程度の規模のお店であれば早ければ2ヶ月、平均的には3ヶ月くらいでオープンにこぎ着けます。

飲食店の内装工事はどういった業者に依頼したらいいの?

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飲食店の内装工事は、デザイン重視か総合力重視かで依頼する業者が違ってきます。見た目や雰囲気といった視覚的なイメージを大切にしたい場合は、デザインを得意とする専門的な業者が相談先となるでしょう。一方で、施工も含めて総合的に相談したり話し合って形にしたいなら、デザインもできる内装業者が最適です。

ただしどちらにも一長一短があって、デザインに比重を置けば機能が疎かになったり、総合力を重視するとデザインの質が多少落ちてしまうのは否めないです。それよりも、飲食店を手掛けてきた実績が豊富な、専門性の高い業者が依頼する相手に相応しいといえます。

流石に飲食店の内装工事が未経験の業者は候補から外れますが、経験が少なくて勝手が分からない業者も相談相手には物足りないです。反対に、特化するくらいに専門性が高くて話が通じる業者であれば、希望を汲み取ってもらえたりイメージの共有がスムーズに進むなど、メリットが多く感じられると思われます。

やはりイメージの共有に意思疎通は不可欠ですし、言葉1つで1つしか伝わらないのと10伝わるのでは大違いです。そういう業者は話がしやすいだけでなく、希望が伝えやすかったり積極的に提案する姿勢を見せてくれます。そして提案を参考に新たな希望を伝える、この繰り返しがイメージの明確化や共有の強化に繋がります。

安く工事をしてくれる、対応が親切丁寧で安心というのも選択の条件になりますが、理想的な依頼相手は希望を汲み取り予算内で形にしてくれる業者です。